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ホッキョクグマ「サツキ」の訃報

(ホッキョクグマ サツキ(メス/31歳) 旭山動物園 2023年1月11日)
充分高齢の粋といえる30歳を過ぎてもなお、年齢を感じさせないほどの活動性を見せてくれていた、旭山動物園のサツキ(メス)ですが、静かに終わりの時を迎えられました。2023年10月15日(日)の朝、寝室で亡くなっているのを確認されたとのこと。当日中に病理解剖され老衰であったと発表されました。
旭山動物園HP ホッキョクグマの「サツキ」の訃報

(サツキ 16歳 円山動物園)
老衰ということは、特に目立った病気もなく、加齢と共に身体機能が衰弱していったということ。とても自然に迎えられたのかと想像し、心より哀悼の意を捧げます。

サツキ(メス)
1991年11月14日 クリーブランド・メトロパーク動物園(アメリカ)生まれ
1992年10月31日 おびひろ動物園にオスのスバルと共に来園(11ヶ月)
2007年7月25日  円山動物園に移動(15歳)
2010年2月9日  旭山動物園に移動(18歳)
2023年10月15日 老衰にて永眠(31歳)

(ルル(左28歳) サツキ(右31歳) 旭山動物園 2023年1月11日)
旭川も毎年たくさんの雪が降り積もりますが、その中でホッキョクグマたちがじゃれ合う姿は、本当に美しいものです。

サツキがルルの背後からじゃれついています。普通は逆じゃない?という感じですが、31歳でも少女のような活発さ。

2頭ともそこそこ高齢なので、長時間は遊んでいませんが、それでも暇つぶしや刺激にはなっていたでしょう。旭山動物園はホッキョクグマの頭数が多く、放飼場も2つしかないので、交替展示もしくは同居になるのですが、そのおかげで、サツキとルル、サツキとピリカ、ルルとピリカという成獣のメスの同居生活を観ることが出来る、数少ない動物園です。

休んでいたと思ったら、突然岩の上にあがり、きれいな雪の上でスリスリし始めたサツキ。

2023年1月11日、31歳のサツキです。

最後にサツキに会えたのは、2023年9月25日。
あれ?何か雰囲気違う?あなたはサツキ?と違和感を感じたのは、左目の横にある小さな皮膚の出っ張りが見えなかったからです。昔はなかった(見えなかった)出っ張りは、加齢と共に大きくなってきたようで、人間でいうところのホクロみたいなものかな?と見ていましたが、ちょうど毛の伸び具合によって、そのホクロが隠れていたのです。今は目立ったハゲもなく、とてもきれいなお顔でした。

お座りのサツキ。(9月25日)
この日、サツキは朝から午後までずっと屋外にいましたが、ルルは午後から登場していました。朝のルルは自分の意思で外に出たがらなかったそうです。
サツキは9月下旬頃から食欲が減退し体力がなくなってきたため、その後は半日放飼となっていたようです。

近頃は年齢のせいか、少し体も細く感じ、9月25日に見た時は、後ろ足の歩行もおぼつかないように見えました。それでもあちこち歩き回り、屋外でお日様をたっぷり浴びながら昼寝していました。
10月10日から起立する時間も少なくなり、寝室で安静にしてもらい、5日後に亡くなったということ。

私はおびひろ時代のサツキに会ったことがないので、2007年以降のサツキしか知りません。

アメリカ出身のデナリと、アメリカ出身のサツキ。日本のホッキョクグマ界に新しい血縁を増やしたいと、とても期待が寄せられていた2頭でしたが、人間の思惑通りにはいきません。

当時のお見合いスタイルは、扉部分に格子をはめ込んで実施していました。柵越しでは良さそうに見えても、同じ空間ではそうではないということは、よくあるかも。

円山でおすわりのサツキ。円山時代のサツキは短髪のイメージが大きかったですが、旭山に行った途端にロン毛に変わっていました。

紅葉が始まりつつある9月下旬のサツキ、もう少しで雪も降る頃でしたね。アメリカから日本の北海道に渡り、おびひろ動物園〜円山動物園〜旭山動物園と、繁殖に挑戦してくれたサツキ、本当におつかれさまでした。
別な世界に行っても、また再びサツキ祭りを楽しんで下さい。

旭山動物園に現在掲示されている、ホッキョクグマの個体紹介。

サツキは若くてデッカイイワンが、好みのタイプだったのかしらん?

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コメント

  1. OSAKUMA より:

    さっちゃんは可愛いまま、綺麗なまま天国へ旅立ちましたね。
    発表された記事から推測すると苦痛も無く眠って召されたようですね。
    ありがとう。さっちゃん。ルルを見守ってあげてください。

    サツキさんのご冥福をお祈りいたします。

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