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飼育員カフェ(凄い!ホッキョクグマの生息地 マニトバ)


かふぇ


2月11日(日) 13時30分より、
動物園センター 情報ホールにて、
担当飼育員、酪農学園大学教授による、飼育員カフェ「ホッキョクグマ」が開催されました。


開催


2017年10月31日(火)~11月7日(火)の8日間、
ホッキョクグマの聖地と言われる、カナダ マニトバ州にある、チャーチルとウィニペグに渡航。
目的は、ホッキョクグマの生息地では、ホッキョクグマについて、どのような研究がされ、
政府、研究者、動物園がどのように連携を取られているのかを、実際に見てくる事。

バンクーバー経由でウィニペグへ。
まずは、ウィニペグのアシニボイン動物園を視察。
アシニボイン動物園HPはこちら→Assiniboine Park Zoo
2014年に出来た、Journey to Churchillという施設にホッキョクグマがいる。
そこは、ホッキョクグマだけでなく、ホッキョクギツネ、ゼニガタアザラシ、シロフクロウなど、
北極圏の動物たちを集め、展示されている施設。
こちらを参照→Journey to Churchillのページ

園内には、他にも2012年に作られた、
International Polar Bear Conservation Centre(国際ホッキョクグマ保全センター)という研究施設もある。
こちらを参照→International Polar Bear Conservation Centreのページ

次にマニトバ大学で、ホッキョクグマについてのレクチャーを受けたり、
ミーティングをしたりした。
30年前と比較すると、氷の張り始めが2週間遅れ、解け始めが3週間早くなっている。
=ホッキョクグマの絶食期間が長くなっている。
そのため、30年前に比べ、ホッキョクグマの体格が小さくなっている。

ホッキョクグマとハイイログマとは、生息地が被っているので、交雑することがあるが、
交雑が絶滅の原因にはならない、あくまで温暖化が数を減少させる原因。

次にチャーチルに飛行機で移動。
チャーチルの街の様子を、写真で紹介。
「街の中全てがホッキョクグマ」みたいなイメージ。
お土産屋も、99%がホッキョクグマもの。
氷点下25℃の中でアイスを食べてみたら、周りが寒すぎてアイスの冷たさが分からず、
マシュマロのようだった。(研究員談)
物価が高い。

チャーチルの駅に併設されている、Parks Canada Visitor Centre in Churchillの展示が素晴らしかった。
(Googleのストリートビューで、屋内の展示物も観られました)

なぜチャーチルに、ホッキョクグマが多いのか?
淡水は海水よりも早く凍る。
チャーチル川(淡水)がハドソン湾(海水)に流れこむポイントであることと、
海流と地形のおかげもあり、チャーチル周辺が早く凍リ始めている。
そのため、ホッキョクグマが海氷を求め、チャーチルを目指して、集まってくる。

Chuchill Northern Studies Centreも見学。

ツンドラバギーツアーで、バギーから観た風景を写真や映像で紹介。
一時は、自由なツアーの時代もあったそう。
(バギーからホッキョクグマにパンを与えた観光客がいて、腕を取られた事故もあったそう)
現在は、非常に厳しく規制されている。

現在、チャーチル周辺では、人もホッキョクグマも安全に生活できるように、
Polar Bear Alert Program (ホッキョクグマ警報プログラム)が作られている。
人が暮らす地域でのゴミの管理は、徹底している。
迷い込んで来たホッキョクグマに対し、
音で威嚇し追い払ったり、トラップで捕獲したり、麻酔を打って保護したりする。

捕獲されたクマは、Polar Bear Holding Facilityという、一時保護施設に収容される。
そこは、28ブロック+仔ぐま用の2マスある、完全非公開の施設である。
ホッキョクグマの発生事例が年間300件ほどあり、そのうち数十頭が捕獲され、
約1ヶ月間収容される。(ウッドチップが敷かれ、餌なし、水と雪だけ)
1歳半未満の個体は、アシニボイン動物園の保全センターへ移される。
それ以上の個体は、ヘリコプターで野生に戻される。

新施設ホッキョクグマ館への期待・・
国内の飼育個体を増やすだけに留まらず、
教育普及機関施設としての機能すること。
ホッキョクグマのこと、地球温暖化のこと、生物多様性についてなど、学べる施設に。
今回視察したことを、どのように反映させ、
最新情報を、どうやって発信していくか?

ありがとう


2時間弱の飼育員カフェでした。



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