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ヒグマってどんな動物 (冬編)


ヒグマって


今日は、サイエンステーリング「ヒグマってどんな動物?冬編」に参加してきました。
エゾシカ・オオカミ舎2階で、13時30分から開始。
お話の後は、エゾヒグマ館内バックヤードと、屋外放飼場にも入らせていただきました。
先着20名ということでしたが、
20名を少しオーバーする人数が集まりました。


どんな動物


講師は、北大獣医学研究員 (野生動物学)の下鶴先生

先生は普段、
夏は、知床半島のルシャ地区という、ヒグマがたくさんいる場所で調査をしている。
そこのクマは人間に慣れているため、目の前で観察できるという、特殊な土地。
冬は、冬眠中のクマの体のしくみを調べる仕事をしているそうです。

<熊の冬眠に関する話>(約30分)

世界には8種類のクマがいる。
ヒグマ、アメリカクロクマ、ホッキョクグマ、アジアクロクマ(ツキノワグマ)、マレーグマ、ナマケグマ、メガネグマ、ジャイアントパンダ。

冬眠するクマは、ヒグマ、アジアクロクマ(ツキノワグマ)、アメリカクロクマ、ホッキョクグマ(妊娠したメスのクマだけ)。

日本のクマ類・・本州にはツキノワグマ、北海道にはエゾヒグマ。
この2種類は、体の大きさが違い、エゾヒグマの方が大きい。
北海道には、エゾヒグマが、現在1万頭くらい生息している。
九州のクマは、絶滅してしまった。
四国のクマは、10数頭しかいないと言われている。

<ヒグマの生態>
クマの1年は、活動期と冬眠期がある。
5~7月くらいに交尾期→受精卵が体内で浮遊。
11月終わりから12月の頭くらいに、受精卵が着床し、育ち始める。
2月初旬くらいに、子供が生まれる。
妊娠期間は、実質2ヶ月くらいということになる。

ツキノワグマの赤ちゃんの体重は、300gくらい。
ヒグマの赤ちゃんの体重は、400gくらい。

(ツキノワグマの出産シーンの映像)

8月終わりくらいまで体重が減少し、そこから一気に太り、2ヶ月で体重は2倍くらいになる。
90kg(8月終わり)から180kg(10月終わり)くらいまで増加する。
秋になると、1日に2万キロカロリー以上摂取する。(おにぎりでいうと1日120個分)
サクランボ、ハイマツの松ぼっくり、イクラなども食べる。

<冬眠について>
ツキノワグマは、岩の間や、木のウロの中で冬眠する。
ヒグマは、地面に穴を掘って冬眠する。

冬眠する哺乳類は・・
ハリモグラ、フクロヤマネ、ハリネズミ、シマリス、ヒグマ、コビトキツネザル、ヒナコウモリなど・・・

例えば、シマリスは・・
活動期の体温は37℃→  冬眠期の体温は、5〜10℃くらいまで下がる。
心拍数、呼吸数も下がる。

クマの冬眠の特徴
体温は、30~35℃くらい。(体温はあまり下がらない)
持続的冬眠期間は、5~6ヶ月。
中途覚醒は行わない。
冬眠中、摂食・排泄・排尿は行わない。
出産・育子は冬眠中に行う。

ただ、妊娠しているクマは、
冬眠を始めると体温が、一時的に38℃近くまで上がり、
出産と同時に、体温が33~34℃位まで下がる。

 
冬眠中の不思議。
5ヶ月間冬眠していても、20%しか筋力が落ちない。
(人間なら、1日寝たままだと、0.5%の筋肉が落ちる)

クマの冬眠を研究する事により、様々なことに繋がるかもしれない。
1、宇宙旅行の実現?
2、寝たきりでも体力が落ちない薬?
3、病気の進行を防ぐ?
4、さらなる長寿の実現?
5、安全なダイエット方法の確立?


爪


先生のお話の後、エゾヒグマ館バックヤードにて、
エゾヒグマ飼育担当飼育員さんより、お話と、トレーニングの様子を見せていただきました。


餌


トレーニングに使う竹と餌。


外放飼場


屋外放飼場にも立ち入りました。
以前にも入ったことがありますが、その時は閉園後の暗くなってからだったので、
今回は、明るい昼間で、見通しがよかったです。


足跡


エゾヒグマの足跡も、はっきり見えました。
ちなみに、足跡を見て、雌雄や年齢を推測する場合、
足幅が14cm以上は成獣のオス、それ未満はメスとみるそう。
只これは、個体差もあるでしょうし、調べると13cmや15cmと書いてあるものがありました。
9cm以下は1歳未満とみる、というのもありました。



エゾヒグマ館内でのトレーニングの様子です。
ダイの方は、3日で習得し、とわも1週間程で習得出来たそうです。

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