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札幌市円山動物園のカバのドン53歳の生涯を終える(国内最高齢)

円山動物園のカバ「ドン」が2023年6月17日(土)に息を引き取ったそうです。6月15日に起立出来なくなったという報、それに続く状態のお知らせを読むにつれ、心の準備はしていかなければという感じでした。最終的には安楽死処置が行われ、6月17日15時31分、眠るように呼吸停止に至ったとのことです。
円山動物園HP カバのドンの死亡について
円山動物園HP カバ「ドン」の安楽死処置について

ドンは・・
1969年7月15日. 日立市かみね動物園(茨城県)生まれ(父ドボン 母バシャン)
1971年11月12日 円山動物園に来園→熱帯動物館で暮らす
2016年6月11日 アフリカゾーン カバ・ライオン館へ引っ越し
2023年6月15日 屋外放飼場へ向かう途中で起立不能となる
2023年6月17日 死亡
解剖により重度貧血、変性性関節症、肝機能不全が確認され、これらが複合的に作用したことで倒れてしまったと推測されるとのこと。


私がドンに初めて会ったのは2005年のことですが、当時はそれほど熱心には写真を撮っておらず、ドンの写真を撮ったのは2006年7月15日(土)のこと。そう、ドンの37歳の誕生日です。その日は同じ熱帯動物館に暮らす、アジアゾウの花子の還暦のお祝いイベントもあり、大変な賑わいとなっていた円山動物園でした。
アジアゾウの花子の誕生日は不明なのですが、円山動物園に来園した日が1953年7月15日(推定7歳)だったため、7月15日を誕生日としてお祝いされました。還暦のお祝いっぽく帽子やケープを被せてもらうなど、今ではとても懐かしい光景です。

花子の還暦のお祝いイベントが14時から始まり、ドンとザンのお誕生日祝いが14時50分ごろからスタート。


熱帯動物館内の水槽の上にも「祝たんじょうび」の文字。こんな時代もあったのです。


37歳の誕生日祝いに、おからのケーキとニンジン、リンゴがプレゼントされていました。


当時はこんな看板もついていました。

37歳のドン。体が大きくて、ハリのある肌。四肢には斑点模様が見られます。

鼻孔と口の間にもハートのような小さな斑点があるのもドンの特徴。

53歳になったドン。パンパンに張っていた30代の肌から、少し痩せて皮膚が下がったような感じになってきました。人間も同じかなあ。首の後ろや耳の下など、曲がるところのヒダはずっと変わらない線が出来ています。

冬はあまり外に出たがらないせいか、ザンが屋外に出ている間に、ザンの部屋に横移動して掃除を待っていることもありました。さらに痩せてきたせいで、皮膚が垂れ下がってきたようでした。


風が吹いたり、暑かったりすると皮膚が乾燥したことでしょう。お腹の下や、特に体の左側の皮膚が荒れているようでした。頬の肉も随分落ちた印象でしたが、日課の水浴に向かうドン。隣のザンと檻越しに顔を近づけたりしていた5月15日の風景。

2022年にはカメの甲羅はあばら骨とのコラボした掲示物があり、楽しかったです。ドンも時々大きな口を開けて見せてくれていました。

熱帯動物館でドンの子どもが生まれる際は、出産前から屋外放飼場に締め出され、しばらくの間、(出産の環境を整えるため)一切館内に入れてもらえなかったというエピソードがあり、涙ぐましいドンの努力があってこそ、新しい命に結びついていったのではと称えたいです。3月や5月などは、きっと夜は寒かったに違いありません。頑張ったなあ〜ドン。
ノンノンと、ジローは亡くなったそうですが、ゲンは韓国の全州動物園で今でも元気にしているでしょうか?元気なら37歳。
jeonjuzooというインスタを見ると、鼻の下、足に斑点のあるカバの写真が出ているので、もしかしたらそれがゲンかもしれない?と思ったり。個体名が不明なのでわかりませんが・・

6月15日(木)の朝は、10時過ぎ頃にカバライオン館内を通りましたが、その時はうす濁ったプールの中でドンの影だけが見えていました。きっといつものように、屋外放飼場にゆっくりとした足取りで出ていったのでしょう。出会えた日々に深く感謝いたします。

コメント

  1. OSAKUMA より:

    MAYUさんのお陰でドンとザンを知りカバも好きになりました。
    お母さんと同じ、国内最高齢という名誉を持って天国へ旅立ちましたね。
    「看病する飼育員さんに威嚇した」とありましたが
    ドンは全てを解っていたのだと思います。
    「鎮痛剤と麻酔だけで眠るように息を引き取った」
    これがドンの飼育員さんに対する答えだと思います。

    ドンさんは偉大なカバさんでした。ご冥福をお祈りいたします。

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